2008年6月30日月曜日

本日(6月30日)の記者会見で緊急声明を出しました

 本日(6月30日)、私たちG8市民メディアセンター札幌実行委員会は緊急声明を発表しました。
 
というのも、日本の入国管理局がG8本番が近づいてから急に、海外からのメディア関係者を不明瞭または不必要な用件で長時間拘束、あるいは入国拒否をする事例が続いているからです。かかる事態は、言論の自由にとって非常に憂慮すべきことと考え、本来ならば3つのセンターが今日オープンすることを報告すべき日だったのですが、急遽、以下のような声明発表に切り替えました。
 多くの市民の皆様が
この事態を、強い関心を持って監視していただくことを希望します。


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洞爺湖G8サミット取材に関する緊急声明



 洞爺湖G8サミット関連のイベントを取材するために来日する海外のジャーナリスト・メディア関係者が、特段の理由もなく、空港で拘束され、厳しい尋問を受ける事態が続いている。中には、一晩中拘束され、国外退去寸前になった者もある。

 国家が、ジャーナリストやメディア関係者を、理由なく拘束したり排除するということは、表現・報道の自由を制限しかねず、日本の民主主義の質にかかわる重大な問題である。私たちは、こうした日本政府の態度に大きな危惧を抱かさざるを得ない。

 この7月に洞爺湖で開催されるG8サミットに関しては、世界からの高い関心が集まっている。それだけに、ジャーナリストやメディア関係者を次々に門前払いすることが続けば、世界からも厳しい非難の声が上がるはずだ。

 言論・表現の自由は、健全な民主主義社会実現のための最も重要な基盤である。多様な意見や主張を個々人が自由に発信し、個々人が自由に享受できる機会が奪われることがあってはならない。

 私たちG8市民メディアセンター札幌実行委員会、G8メディアネットワークは、このたびの洞爺湖G8に際して、市民の多様な意見が発信できるよう、日本初の試みとして市民メディアセンターを設置する活動をしてきた。幸いにも、札幌市や北海道大学、他関係機関の理解と協力が得られ、まさに本日、3つのセンターが開設される運びとなっている。

 しかし、市民メディアセンターを利用すべき海外のメディア関係者が、正当な理由なく拘束排除されているこの現状は、日本政府が、草の根レベルの情報発信を根本的に阻害する意図を持っていると疑わざるを得ない。

 今回のような、海外メディア関係者の入国管理局における不当な排除に強く抗議する。



                      2008年6月30日

G8市民メディアセンター札幌実行委員会
代表 滝口一臣