体験イベント「教科書にのっていないアフリカ」
G8洞爺湖サミットへ向けて、HIV/エイズの深刻な影響を受けるアフリカの子どもたちのことを知ってもらいたいとの目的で、ワールド・ビジョン・ジャパンが主催している体験型イベント「教科書にのっていないアフリカ」。6月11日(水)から15日(日)まで、かでる2.7にて開催されている。
実在する4人の子供の生活が、サウンドとビジュアルによって再現されており、約30分間で一人の子供の生活を体験できる。展示されている生活用品は実際に現地で使われていたものだ。
3歳の男の子、エマニュエルの生活を体験した。ヘッドホンを装着し、エマニュエルと書かれたカーテンをくぐる。「お母さんの具合が悪いから水を汲んできて」。兄のフレッドに頼まれて手に取ったタンクには、土がたくさん付いていた。使い込まれた、わずかな家財道具に胸が痛んだが、これらは後に親戚に取り上げられてしまう。「僕が君の面倒を見るよ」。8歳の兄フレッドのたくましさに心を打たれた。日本に住む私たちが8歳の時、弟を安心させ、料理をし、まるで父親のような行動をとることができるだろうか。
体験の後、アフリカの子供たちへのメッセージを書くことができる。ボランティアによって訳され、現地に届けられるそうだ。このイベントは他にも多くのボランティアによって支えられている。ヘッドホンを通して流れてくるナレーションも、プロがボランティアで行ったもので、当日は、のべ100人のボランディアスタッフが、会場の内外で活動している。
同イベントは、これまで世界7カ国で開催され、日本では東京(2回)、神戸に次ぎ、4回目。入場は無料で、11時から20時まで(入場は19時半まで。最終日は16時半まで)。アフリカの現状を理解する貴重な機会となるに違いない。あなたも訪れませんか。
(G8市民メディアセンター市民記者 松村由起子)